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【人事労務コラム】経営者必読!2027年から加速する「社会保険適用拡大」への備え|社労士 岡山・倉敷

〜従業員の“働き控え”を防ぐコミュニケーションのポイント〜

少子高齢化に伴う労働力不足の中、政府は短時間労働者がより手厚い保障を受けられるよう、社会保険の加入対象を段階的に広げています。
経営者の皆様の中には「人件費(会社負担分)が増える」という懸念をお持ちの方も多いかと思いますが、これは単なるコストではなく、人材の定着・確保につながる投資と捉えることもできます。


1.2027年10月、従業員数36人以上の企業も短時間労働者の加入対象に

短時間で働く従業員が社会保険の加入対象となる企業の範囲について、現在(2026年4月時点)は従業員数51人以上の企業が対象ですが、段階的に拡大され、2027年10月からは「36〜50人規模」の企業も対象となります。
※最終的には2035年に10人以下の企業まで拡大予定です。

【対象となる従業員の主な条件】
・週の所定労働時間が20時間以上
・2ヶ月を超える雇用の見込みがある
・学生ではない(※一部例外あり)

※賃金要件(月額8.8万円以上)は2026年10月に撤廃予定のため、今後は「週20時間以上」が実質的な判断基準となります。

👉つまり、「週20時間以上働く方は原則として社会保険加入の対象になる時代」へ移行していきます。


2.最大の壁は「従業員の不安」:どう納得してもらうか?

適用拡大において、現場で最も多いのが
「社会保険に入ると手取りが減るため、働く時間を抑えたい」という反応です。

この“働き控え”が起きると、人手不足の深刻化やシフト運用の不安定化につながるため、企業としては丁寧な対応が不可欠です。

そこで活用したいのが、厚生労働省が提供している
公的年金シミュレーターです。


💡 将来の年金額を「見える化」する

このツールを使えば、スマートフォン等から簡単に、
厚生年金に加入した場合の将来の受給額の増加を試算できます。

【活用ポイント】
・「手取り減少」という短期的な視点だけでなく、
 将来の年金額がどの程度増えるかを具体的な数字で提示できる
・老齢年金だけでなく、
 障害年金・遺族年金などの保障が手厚くなる点も説明可能

企業としては、加入を一方的に促すのではなく、
「将来設計を考えるための材料として情報提供する」という姿勢が重要です。


3.企業の負担を和らげる主な支援策

社会保険適用拡大に伴う企業負担に対しては、国による支援策も用意されています。

キャリアアップ助成金
 社会保険加入にあわせて賃金引上げや労働時間延長等を行った場合に支給されます。

・保険料負担の軽減措置(一定期間)
 従業員側の負担を一時的に抑える仕組みがあります。

・専門家活用支援事業
 社会保険労務士等による説明会や相談対応を支援する制度です。

※制度内容や適用条件は今後変更される可能性があるため、最新情報の確認が必要です。


4.労務担当者が進めるべき3つのステップ

対象者の把握と影響試算
会社負担額および従業員の手取り変化を事前に整理します。

対話と情報提供(個別対応)
希望者ベースの面談等も活用し、
公的年金シミュレーター を用いた説明を行います。

効率的な手続き対応
電子申請等を活用し、事務負担の軽減を図ります。


まとめ

社会保険の適用拡大は、単なる制度変更ではなく、企業経営にも影響を与える重要なテーマです。

「コスト増」として捉えるだけでなく、
従業員の将来不安を軽減し、安心して働ける環境を整備する機会と考えることで、
結果として人材の定着や採用力の向上につながります。

適切な情報提供と丁寧なコミュニケーションを通じて、
制度変更を前向きな組織づくりに活かしていきましょう。

 

 

 

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