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【コラム】2025年4月より施行:育児・介護休業法改正について

2025年4月から順次、育児・介護休業法が改正されることが発表されました。
本コラムでは、育児・介護休業法とその改正内容について簡単にご説明いたします。

育児・介護休業法とは

育児・介護休業法は、育児や介護を行う方を支援し、仕事と家庭の両立をサポートすることを目的とした法律です。
この法律には以下の制度が含まれています。

  • 育児休業
  • 産後パパ育休(出生時育児休業)
  • 子の看護休暇
  • 介護休業
  • 介護休暇

それぞれの制度概要は次の通りです。

 

育児休業

性別に関わらず、原則として子どもが1歳になる前日まで休業可能です(保育所に入所できない等の場合は最長2歳まで延長可能)。子ども1人につき、原則2回まで育児休業を取得できます。

  • パパ・ママ育休プラス:両親ともに育児休業を取得する場合、子どもが1歳2か月になるまで1年間休業が可能となります。

産後パパ育休(出生時育児休業)

子どもの生後8週間以内に、父親が最大4週間(2回に分けて取得可能)の育休を取得できる制度です。

 

子の看護休暇

小学校就学前の子どもがいる労働者が、有給休暇とは別に年間5日(子が2人以上の場合は10日)取得できる休暇です。

  • 2025年4月改正:対象が小学3年生まで拡大し、行事への参加などでも休暇が取得できるようになります。

介護休業

要介護状態の家族の世話のために取得できる休業です。対象家族1人につき93日間の休業が可能で、3回まで分割して取得できます(原則として2週間前までに申請が必要)。 対象となるのは配偶者、親、子、兄弟姉妹、祖父母、孫、配偶者の親です。

 

介護休暇

要介護状態の家族1人につき年間5日(対象家族が複数の場合は10日)取得可能です。急な事情が発生した場合、当日申請でも取得可能で、1日単位または時間単位で取得できます。

 

2025年4月の改正について

今回の改正(2025年4月~2025年11月施行予定)は、育児・介護と仕事の両立を支援するため、制度の強化が進められます。主な改正ポイントは以下の通りです。

 

1. 子どもの年齢に応じた柔軟な働き方の拡充

  • 柔軟な働き方の義務化:3歳〜小学校就学前の子を養育する従業員の柔軟な働き方を義務付け
  • 残業免除の対象拡大:小学校就学前の子どもを養育する労働者にも残業免除を適用
  • 子の看護休暇の拡充:行事参加のためにも取得可能となり、対象範囲が拡大
  • テレワーク推奨:3歳までの子がいる労働者にテレワークの実施を努力義務化
  • 個別の意向聴取義務:育児と仕事の両立に関する個別の意向を聴取し、配慮することを義務化

2. 育児休業取得状況の公表義務拡大と次世代育成支援の強化

  • 育児休業取得状況の公表義務化:従業員300人以上の企業に義務付け
  • 数値目標の設定義務化:育児休業の取得状況を把握し、目標を設定
  • 次世代育成支援対策法の延長:2035年まで延長

3. 介護離職防止のための両立支援強化

  • 個別周知と意向確認義務化:両立支援制度の個別周知・意向確認を義務付け
  • 情報提供の早期化:両立支援制度に関する情報提供を早期に行い、環境を整備
  • テレワーク推奨:家族介護中の者へのテレワーク実施を努力義務化

まとめ

2025年の育児・介護休業法改正は、働き方の多様化と家庭との両立を支援する重要な一歩です。
企業には柔軟な働き方の整備や、従業員が安心して育児・介護を行える環境の構築が求められます。

 

 

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