【DCコラム】会社の経費で退職金を積み立てるメリット|社労士 岡山・倉敷
企業型確定拠出年金(企業型DC)は、会社の経費として退職金を積み立てることができる制度です。特に小規模企業の経営者の方にとって、経営資金と個人資産を明確に分ける手段として大きなメリットがあります。
役員も活用できる福利厚生制度
一般的な退職金制度では、役員が対象外となることが多いですが、企業型DCは役員も活用できる福利厚生制度です。経営者が自分の退職金をどのように準備するかは重要な課題ですが、企業型DCを利用することで、
- 会社の経費として積み立てが可能
- 経営資金と個人資産を明確に分けられる
- 決算書の整理がしやすくなる
といったメリットが得られます。
決算書の整理がしやすくなる理由
企業型DCを導入すると、経営資金と個人資産を明確に分けられるため、決算書の整理がしやすくなります。具体的には、
- 役員の退職金準備を会社の経費として計上できるため、貸借対照表(BS)上で利益余剰金として蓄積する必要がなくなる
- 会社の資金を適切に管理できるため、資産と負債のバランスが明確になり、財務状況の透明性が向上する
- 退職金を事前に計画的に積み立てることで、急な支出が発生せず、キャッシュフローの安定化につながる
このように、企業型DCは会社の財務管理をスムーズにし、決算書を見やすく整理する助けとなります。
ちなみに上記のイラストでは、「企業型DCで毎月5.5万円」を積み立てる場合と、「内部留保で毎月16.6万円」を積み立てる場合を比較しています。これは積立期間25年で、退職金約3,000万円を積み立てる場合でシミュレーションしています。
経費の平準化と資金効率の向上
役員の退職金を一括で支払う場合、その年のみに大きな経費が発生します。
しかし、企業型DCを利用すれば、
- 毎月の掛金(最大55,000円)を経費にできる
- 退職金に係る経費の前倒し計上が可能
- 退職金支払いの資金効率が向上する
といった点が大きな魅力です。
企業型DCは「差し押さえ禁止財産」
経営者の方の中には、会社の借入に対して個人保証をしているケースも多くあります。もし会社が経営困難に陥った場合、個人資産も差し押さえの対象となるリスクがあります。しかし、企業型DCで積み立てた資産は「差し押さえ禁止財産」に該当し、万が一の際にも守られる仕組みになっています。
退職金制度の見直しと企業型DCの導入
近年、終身雇用制度の崩壊や労働市場の流動化により、従来の退職金制度を維持する企業は減少しています。その中で、企業型DCは転職時にも持ち運びが可能な制度であり、従業員にとっても魅力的な選択肢となります。
また、経営者自身の退職金準備としても有効です。例えば、まだまだ現役で使命感を持って経営に取り組む中小企業の経営者様は引退のタイミングが不明確なことが多いですが、企業型DCなら退職しなくても60歳や65歳といった定められた年齢で受け取りが可能です。ある意味、経営者様にとっては「退職しなくてももらえる退職金」というわけです。
まとめ
企業型確定拠出年金を活用することで、
- 経営資金と個人資産を明確に分けられる
- 決算書の整理がしやすくなる
- 経費の平準化と資金効率の向上が期待できる
- 「差し押さえ禁止財産」として万が一の際にも保全される
といったメリットがあります。
退職金制度の見直しを検討されている経営者の方や、企業型DCの詳細を知りたい方は、ぜひ弊社までご相談ください。
ご質問やご相談だけでもお気軽にお問い合わせください。