【人事労務コラム】速報!2025年最低賃金引き上げの答申が出ました!|社労士 岡山・倉敷
岡山県と広島県において、最低賃金の改定額に関する答申が発表されました。
広島県ではすでに 「時給1,085円」 との答申が出され、11月1日からの発効見込み となっています。
また、岡山県でも 「時給1,047円」 との答申が出され、12月1日から発効する見通し です。
各労働局での異議申出など所定の手続きを経て正式決定となりますが、例年、答申額から変更されることはほとんどありません。したがって、「ほぼ決定」と考えて準備を進める段階に入ったといえます。
詳細につきましては以下の記事にてご確認ください。最低賃金引き上げに関しては多くの関心を集めていることから、引き続き、随時、情報発信を行う予定をしています。
広島・岡山の答申額一覧
県名 | 答申額(目安・時給) | 現行最低賃金(前年度) | 引き上げ額 | 発効日 |
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岡山県 | 1,047円 | 982円 | +65円 | 12月1日予定 |
広島県 | 1,085円 | 1,020円 | +65円 | 11月1日予定 |
解説ポイント
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広島県:広島地方最低賃金審議会は、過去最大となる65円の引き上げを答申し、時給1,085円とする方向でまとまりました。これは近年稀に見る引き上げ幅です。適用は2025年11月1日からとなる見通しです。
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岡山県:岡山県では議論が難航していましたが、昨日(8月20日)答申が出ました。現行の最低賃金は時給982円で、65円引き上げ、時給1,047円とする方向でまとまりました。適用は2025年12月1日からとなる見通しです。
最低賃金額を下回らないか確認を!
最低賃金の引き上げは、パート・アルバイトを中心に、従業員の賃金が新基準を下回らないかどうかの確認が第一歩です。
特に、日給制・月給制の従業員でも、所定労働時間で割り戻した場合に最低賃金を下回っていないかを必ずチェックする必要があります。
- 時給換算で最低賃金を下回る従業員はいませんか?
- 月給制・日給制の場合も、所定労働時間で割り戻して確認を!
- 基本給に算入できない手当(通勤手当、精皆勤手当など)を含めて計算していませんか?
※月給者の計算方法=基本給+諸手当(精勤手当・通勤手当・家族手当除く)÷1カ月平均所定労働時間
業務改善助成金の活用を!
人件費の上昇は企業にとって大きな負担ですが、「業務改善助成金」を利用すれば前向きな投資に変えられます。
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生産性向上のための設備投資(レジ更新・業務ソフト導入・機械購入など)が対象
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賃金引き上げとセットで申請可能
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最大で経費の4/5まで助成される場合もあります
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助成対象となる「事業場内最低賃金」や「申請タイミング」などに要件がありますので、該当するかどうかを含めて、お早めにご相談ください。
👉 「賃上げ=負担増」ではなく、経営改善の契機として活用してください。
まとめ
最低賃金の引き上げはほぼ確定と考えられます。
早めに給与体系やシフトを点検し、必要に応じて改定の準備を進めることをおすすめします。
参考リンク
👉 岡山労働局|【初の1,000円台】岡山県最低賃金1,047円を答申【過去最高65円引上げ】(2025年8月20日)
👉 広島労働局|広島県最低賃金は65円(6.37%)引き上げて「時間額1,085円」に-広島地方最低賃金審議会が答申-(2025年8月18日)
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