【人事労務コラム】2026年4月施行・在職老齢年金の見直し|社労士 岡山・倉敷

~“働くと損”が緩和へ。シニア人材活用のチャンス~
年金制度改正によって、企業実務に影響する法改正が複数予定されています。
その中でも、今回ぜひ押さえておきたいのが
2026年4月に施行される「在職老齢年金の見直し」です。
一見すると個人の年金の話に見えますが、
実は人手不足対策やシニア活用に直結する改正です。
今回のコラムでは、全国年金委員研修会の資料を参考に、わかりやすくポイントを整理します。
■ 在職老齢年金とは?
60歳以降も働きながら年金をもらう場合、
👉「給与+年金」が一定額を超えると
👉 「老齢厚生年金部分」が減額される
という「在職老齢年金」という仕組みがあります。
これがいわゆる
「働くと年金が減る」問題です。
■ 何が変わるのか?
今回の改正では、 年金が減額される基準額が引き上げられます。
現行:月50万円
改正後:月62万円(2026年4月~)

👉 つまり、これまでより多く働いても年金が減りにくくなります。
■ なぜこの改正が行われるのか?
これまでは、「これ以上働くと年金減るからやめとこう…」
と、意図的に労働時間を抑える人が多くいました。
👉今回の改正は、高齢者の「働き控え」を減らし、
もっと働いてもらえるようにする制度設計といえます。
■ 会社側への影響
① シニア人材の“働き控え”が減る
→ 勤務時間を増やせる可能性あり
② 人手不足対策になる
→ 即戦力のベテランを活かせる
③ 本人の希望に沿った働き方がしやすくなる
→ 定着率アップにもつながる
■ 実務でやっておきたいこと
① 該当者の洗い出し
・60歳以上で働いている従業員
・年金受給者(または受給予定者)
② 簡単な周知
「少し多く働いても年金減りにくくなりますよ」
と伝えるだけでもOK
③ 働き方の見直し提案
・勤務日数の増加
・役割の再設定
■ 注意点
よく誤解されるポイントがあります。
👉 年金が“減らなくなる”わけではありません(減額されるラインが上がるだけ)
👉 減額されるのは、「老齢厚生年金部分」であり、「老齢基礎年金部分」は支給されます。
個別の年金額は人によって違うため、
詳細は本人確認が必要になります。
■ まとめ
今回の改正は 「シニア社員がもっと働きやすくなる制度」です。
企業としては、「人手不足対策 × ベテラン活用」
という意味で、非常に実務メリットの大きい改正です。
この機会に、シニア人材の活用を見直してみてはいかがでしょうか。






