【人事労務コラム】2026年度岡山県の最低賃金が1,104円に改定へ!10月2日までに自社で確認すべきこと|社労士 岡山・倉敷

2026年度の岡山県の最低賃金は時給1,104円になります
2026年度の岡山県の最低賃金について、審議が行われていましたが、8月6日に下記の内容で岡山労働局長に答申されました。
| 改正後 | 改正前 | 引き上げ額 | 発効予定日 | |
| 岡山県 | 1,104円 | 1,047円 | 57円
(5.44%) |
令和8年(2026年)10月2日(金)予定 |
この記事では、経営者が自社で確認すべきポイントを分かりやすく説明します。
早めに準備することで、スムーズに新基準へ対応できます。
2026年度の岡山県の最低賃金:いつから、誰が対象になるのか
改定内容
岡山県最低賃金は、時給1,104円に改定される見込みとなりました。
現行額は1,047円です。
引き上げ額は57円、率にして5.44%です。
適用日
新しい最低賃金は、令和8年(2026年)10月2日から適用される予定です。
「10月支給の給与から」ではありません。
10月2日以降に働いた時間について、新しい最低賃金を満たす必要があります。
対象者
原則として、岡山県内で働くほとんどの労働者が対象です。
雇用形態は問いません。
- 正社員
- パート・アルバイト
- 契約社員
- 嘱託社員
一部、対象外となるケースもあります。
減額特例の許可を受けている労働者などです。
個別の事情によって対応が異なる場合があります。
自社に該当するか不安な場合は、専門家へご相談ください。
2026年度の岡山県の最低賃金改定で何が変わるのか
影響を受ける可能性がある会社
以下に当てはまる会社は、確認が必要です。
- 時給1,104円未満で雇用している従業員がいる会社
- 月給制・日給制の従業員がいる会社
- パート・アルバイトを多く雇用している会社
「時給が高いから大丈夫」とは限らない
時給制の従業員だけを確認すれば十分、というわけではありません。
月給制や日給制の従業員も、確認が必要です。
理由は、次の章で説明します。
実務対応・注意点:最低賃金改定において
会社が確認する3つのポイント
ポイント1:月給制も時間額に換算して確認する
最低賃金は、時給だけの制度ではありません。
月給制の場合、最低賃金の対象となる月給額を、所定労働時間で割って時間額を確認します。
計算式の例です。
月給 ÷ 1か月の所定労働時間 = 時間当たりの賃金
この金額が、1,104円以上になっているか確認してください。
日給制の場合も、同じように時間額へ換算します。
ポイント2:最低賃金の計算に含めない手当がある
給与の中には、最低賃金の計算に含めない手当があります。
次の賃金は、最低賃金の対象から除外されます。
【最低賃金の対象から除外される手当】
① 精皆勤手当・通勤手当・家族手当
② 時間外手当・休日手当・深夜手当
③ 臨時に支払われる賃金(結婚手当等)
④ 1月をこえる期間ごとに支払われる賃金(賞与等)
「総支給額が1,104円相当だから大丈夫」という判断は、誤解のもとです。
基本給など、最低賃金の対象となる賃金だけで、1,104円以上になっているか確認する必要があります。
ポイント3:適用日は「働いた日」で判断する
新しい最低賃金は、給与の支給日ではなく、労働日で判断します。
10月2日以降に働いた時間から、新しい最低賃金が適用されます。
給与の締め日によっては、1か月の中に新旧2つの最低賃金が混在します。
給与計算の際は、注意が必要です。
よくある誤解
誤解1:「岡山県で働く全員が対象」
原則として、岡山県内で働くほとんどの労働者が対象です。
ただし、一部例外があります。
自社の従業員が対象かどうかは、個別に確認することをおすすめします。
誤解2:「10月から給与を上げればよい」
正しくは、10月2日以降に働く時間について、新しい最低賃金を満たす必要があります。
給与の支給月ではなく、労働日で判断される点に注意してください。
誤解3:「時給が1,104円未満なら、すぐに違法になる」
最低賃金の計算方法には、含めない手当があります。
現在の時給表示だけでは、正しく判断できない場合があります。
実際の賃金構成を確認したうえで、判断する必要があります。
誤解4:「パートの時給だけ確認すれば大丈夫」
月給制や日給制の従業員も、時間額に換算して確認が必要です。
正社員も含めて、全員分を確認することをおすすめします。
FAQ
Q1. 岡山県の最低賃金は、いつからいくらになりますか?
令和8年(2026年)10月2日から、時給1,104円になる予定です。
現時点では、「答申(とうしん)」と言われ、審議会が労働局長に対して「この金額に改定することが適当である」とまとめた意見を伝えた段階です。この後に公告・異議申し出の手続き等を経て正式な金額が決定・発効します。
Q2. パートだけでなく、正社員の給与も確認が必要ですか?
はい、必要です。
最低賃金は、雇用形態にかかわらず適用されます。
月給制の正社員も、最低賃金の対象となる賃金を時間額へ換算して確認してください。
Q3. 通勤手当を含めれば1,104円を超える場合、問題ありませんか?
通勤手当は、最低賃金の計算に含めません。
基本給などの対象賃金だけで、1,104円以上になっているか確認する必要があります。
Q4. 産業別に決まっている最低賃金がある場合、どちらに従えばよいですか?
本記事では、地域別最低賃金について説明しています。
業種によっては、別途、特定(産業別)最低賃金が適用される場合があります。
該当する可能性がある場合は、専門家へご確認ください。
Q5. 就業規則や雇用契約書の見直しは必要ですか?
最低賃金改定だけで必ず改定義務があるわけではありませんが、賃金額の変更やそれに伴う条件の変更等がある場合、見直しが必要になる場合があります。
内容は会社によって異なります。
個別の状況に応じて、専門家へご相談いただくことをおすすめします。
チェックリスト:自社に関係があるか確認しましょう
以下の項目に、一つでも当てはまる場合は確認をおすすめします。
- 時間額換算すると1,104円未満となる可能性がある従業員がいる
- 月給制・日給制の従業員がいる
- 給与に通勤手当・家族手当を含めて時給を計算している
- 給与の締め日が月の途中にある
- 産業別最低賃金が適用される業種で事業を行っている
- 就業規則・雇用契約書の賃金額を、しばらく見直していない
一つでも当てはまった場合は、確実に対応するために、今のうちから準備を進めましょう。
まとめ
岡山県の最低賃金は、令和8年10月2日から時給1,104円に改定される見込みです。
現行額から57円、5.44%の引き上げとなる予定です。
対象は、雇用形態を問わず、岡山県内で働くほとんどの労働者です。
自社で確認すべきポイントは、次の3つです。
- 月給制・日給制の従業員も、時間額に換算して確認する
- 通勤手当などは、最低賃金の計算に含めない
- 適用日は「10月2日以降に働いた時間」で判断する
早めに確認しておくことで、10月以降もスムーズに対応できます。
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